今日のデータ集約型AIアプリケーションでは、データ転送速度の高速化など、メモリテクノロジー、特にNANDフラッシュメモリの大幅な進歩が求められます。コンピューティング需要の急増に伴い、メモリシステム内でデータ転送を処理するための消費電力は増加します。チップメーカーはビットあたりのコスト削減を実現するために、環境への影響を軽減しつつ、3D NANDのメモリを200層以上に拡張する必要があります。
低温の極低温エッチングならば、新しく斬新な化学薬品を使用することで、高アスペクト比のエッチング能力向上を実現できます。極低温エッチングによりエッチング速度が向上し、垂直方向の高アスペクト比プロファイルが実現され、エッチングプロセスによる環境への影響が軽減されます。
弊社独自のユニークな技術を使用することで、Lamは以下でチャネルホールのエッチングを完成化させてきました。
- 極低温高アスペクト比エッチング: 均一なディープエッチングにより、セル当たりのビット数を増加
- ワード線ピッチの縮小: 酸素物/窒素物の堆積層をさらに薄くすることで、VECTOR® PECVD(プラズマCVD:高生産性酸化物ギャップフィル)やALTUS® W(タングステン:低抵抗による高アスペクト比のタングステン埋め込み)などのデバイスあたりのビット数を増加
- 高度なワードラインメタライゼーション: 金属抵抗を下げることで接続をより薄く、デバイスをさらに高速化。VECTOR® Strata®(低抵抗による均一な酸化膜/シリコン窒化膜の制御)、Kiyo®、Halo(高アスペクト比の機能における無欠陥のモリブデン埋め込み)
- ウェハーのストレス調整: 裏面に蒸着させることで、ウェハーの反りを調整し、より背の高いデバイスを可能にします。Coronus® DX(高感度ベベル成膜)、VECTOR® DT(ウェハーの反りを補正するための均一裏面フィルム)、EOS®(高生産性裏面フィルムエッチング)
こうした技術により、高スループットかつ環境への影響を抑えながら、ほぼ完璧なメモリホールのエッチングプロファイルをお届けできるようになりました。
Lam Cryo™ 3.0について
Lam Cryo™ 3.0ならば、画期的な精度とプロファイル制御を備えた、より高いアスペクト比の機能が実現可能となります。界面化学、プラズマ物理学、プロセス設計におけるイノベーションを活用したLam’s Cryo™ 3.0は、400層を超す将来的な3D NANDデバイスの製造に最適です。
Lam Cryo™ 3.0は、Flex®やVantex®にも対応可能です。どちらも、あらゆる大手メモリメーカーによって、3D NANDの大量生産においてデバイスに不可欠なチャネルホールのエッチングに使用されています。Lam Cryo™ 3.0の機能を既存および将来の設置ベースに追加することで、卓越したパフォーマンスと生産性で設備投資を最大限に活用できます。
1,000層3D NANDの実現に向けて
AI時代におけるストレージメモリ極低温エッチング
関連製品Lamの極低温絶縁膜エッチング技術は、Lamでも評判の高い、Sense.i®プラットフォームで使用されるFlex®の絶縁膜エッチング技術やVantex®の反応性イオンエッチングシステムにも対応可能なため、既存インフラへの投資を簡単に活用・拡大できます。
FLEX シリーズ製品
Atomic Layer Etch (ALE) リアクティブ・イオンエッチング(RIE) 極低温エッチング
ラムリサーチの酸化膜エッチシステムは、先進のデバイスに求められる複雑な構造を備えた幅広いアプリケーションに配慮した機能を提供します。
VANTEX シリーズ製品
リアクティブ・イオンエッチング(RIE) 極低温エッチング
誘電体エッチングプロセスは、半導体デバイスの製造の中で非導電物質を除去します。特に業界最先端のメモリデバイスは、 ホールやトレンチの深さなどの難しい構造をもつため、厳しい公差で製造される必要があります。ラムリサーチの最新の誘電体エッチングシステムは、比類のない性能を実現し、厳しい高アスペクト比が求められるデバイスに生産性をもたらします。Vantex™は、進化したメモリデバイス製造の要件に対応する高度なRFテクノロジー、均一性制御およびEquipment Intelligence®を提供します。
追加リソース
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Introducing Lam Cryogenic Etching
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Scaling to 1,000-Layer NAND in the AI Era